哀しいとき、
つらいとき。
ぼくがひとりで、たまにすること。
・・じっと海の波の音や
夜のほしをね、ずっと眺めるんです。飽きずにね。
そうするとね、
ぼくらは、あのお星さまを、
ぼくのおばあちゃんも、そのまたおじいちゃんも、
みんな、ずっとみてきたんだなと、思うんです。
きっと、生まれてきたはじめての人間も
一番はじめに見たのは、夜空の満天の星じゃなかったのかな。
きっとはじめて眼にしたのは、
夜空の満天の星。
(だから、暁のエレンディルなんて?)
なんだか、死んじゃった大好きな人とも、
もう一度お話してるような。
だから、なんか哀しいとき。
つかれて、投げやりな気分のとき。
・・じっと耳を澄ませ
眼をこらしてごらんなさい。
よく気づけば、
きっと独りじゃない、
楽しい音楽が、いっぱい鳴ってることに、気づきますよ。
空も風も、月も光も太陽も。
そして、ぼくらも。
きっとおんなじ気持ちで、
みんな、空を舞ってることでしょう。
・・みんな、結局、おんなじなんだってね。
元気出しなさい。
生きてるのは、君だけじゃありませんよ。(笑)
つらいとき。
ぼくがひとりで、たまにすること。
・・じっと海の波の音や
夜のほしをね、ずっと眺めるんです。飽きずにね。
そうするとね、
ぼくらは、あのお星さまを、
ぼくのおばあちゃんも、そのまたおじいちゃんも、
みんな、ずっとみてきたんだなと、思うんです。
きっと、生まれてきたはじめての人間も
一番はじめに見たのは、夜空の満天の星じゃなかったのかな。
きっとはじめて眼にしたのは、
夜空の満天の星。
(だから、暁のエレンディルなんて?)
なんだか、死んじゃった大好きな人とも、
もう一度お話してるような。
だから、なんか哀しいとき。
つかれて、投げやりな気分のとき。
・・じっと耳を澄ませ
眼をこらしてごらんなさい。
よく気づけば、
きっと独りじゃない、
楽しい音楽が、いっぱい鳴ってることに、気づきますよ。
空も風も、月も光も太陽も。
そして、ぼくらも。
きっとおんなじ気持ちで、
みんな、空を舞ってることでしょう。
・・みんな、結局、おんなじなんだってね。
元気出しなさい。
生きてるのは、君だけじゃありませんよ。(笑)
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むかしのアップしたうちで、
少々病的ともいえますけど、
でも読んで、またいいなと思ったので、
再載することにします。
でも、これ、ほんとうは、クラシック音楽なのよ。
(Ravel.僕の18番。)
「夜のガスパール/アロイジウス・ベルトラン」より3編抜粋 (及川茂訳)
「オンディーヌ」
「聞いてください!聞いてください!私です、オンディーヌです。淡い月の光に照らされた響くような菱形の窓に、しずくとなって軽く触れているのは。波の衣装をまとって、星のまたたく美しい夜と、眠りについている美しい湖を露台から見つめている水のお城のお姫さまです。
「どの波も流れを泳ぐ水の精、どの流れも私のお城へうねってやってくる小径、そして私のお城は、湖の底、火と大地と空気の織りなす三角形の中に、流れるごとく建てられています。
「聞いてください!聞いてください!私の父は、緑のはんの木の小枝で立ち騒ぐ水を打ち静め、姉たちは泡の手で、草が茂り睡蓮やグラジオラスの咲く清々しい小島を愛撫したり、釣り糸をたらしている老いて髭のはえた柳をからかったりしています!」
水の精はささやく声で歌いながら、私に哀願するようにいった。彼女の指輪を私の指に受けて、オンディーヌの夫となって、湖の王としてともにその宮殿を訪れようと。
だが、私は、やがて死ぬ運命にある人間の女のほうが好きだと答えると、機嫌をそこねた恨みを胸に、幾しずくかの涙を流したかと思うと、とつじょ甲高い笑い声をあげ、青い窓ガラスに白々と流れる水滴となって消え去っていった。
「絞首台」
ああ!私の耳に聞こえるものは、鋭く音を立てる夜の北風か?それとも絞首台の上で吐息をつく首吊り人か?
あれは、憐れみ深くも絞首台の根元を靴のようにおおう、苔や花の咲かぬ木蔦の陰にひそんで歌うコオロギか?
あれは、もはや聞こえぬ耳のまわりで獲物を追いつめ、狩の角笛を吹く蝿の音か?
あれは、気まぐれに飛びながら、禿げた頭から血みどろの髪を引き抜くかぶと虫か?
それともあれは、縄の巻きついた首に襟飾りにしようと、半オーヌのモスリンを織る蜘蛛の奴か?
それは地平線の彼方、街の壁に鳴り響く鐘の音、また夕日が赤く染める首吊り人の残がい。
「スカルボ」
ああ!いくど私は奴の声を聞き、奴を見たことか、スカルボを!黄金の蜂をちりばめた紺青の旗の上に、月が銀の楯のように輝く真夜中に!
いくど私は壁がんの陰で奴が笑う声や、爪を私の寝台の絹のカーテンに軋ませる音を聞いたことか!
いくど私は奴が天井から下がり、魔女の紡錘竿から落ちた紡錘のように、片足で旋回し、部屋の中を転がるのを見たことか!
それで小人が目をまわしたかと思いきや、尖った帽子の先に金の鈴を鳴らし、まるでゴシック式カセドラルの鐘楼のように、奴は月と私のあいだにぐんぐんと大きくなっていった!
しかしまもなく奴の体はロウソクのロウのように青ざめて透きとおり、その顔は燃え残りの炎のように青白く…、そして突然消え失せた。
少々病的ともいえますけど、
でも読んで、またいいなと思ったので、
再載することにします。
でも、これ、ほんとうは、クラシック音楽なのよ。
(Ravel.僕の18番。)
「夜のガスパール/アロイジウス・ベルトラン」より3編抜粋 (及川茂訳)
「オンディーヌ」
「聞いてください!聞いてください!私です、オンディーヌです。淡い月の光に照らされた響くような菱形の窓に、しずくとなって軽く触れているのは。波の衣装をまとって、星のまたたく美しい夜と、眠りについている美しい湖を露台から見つめている水のお城のお姫さまです。
「どの波も流れを泳ぐ水の精、どの流れも私のお城へうねってやってくる小径、そして私のお城は、湖の底、火と大地と空気の織りなす三角形の中に、流れるごとく建てられています。
「聞いてください!聞いてください!私の父は、緑のはんの木の小枝で立ち騒ぐ水を打ち静め、姉たちは泡の手で、草が茂り睡蓮やグラジオラスの咲く清々しい小島を愛撫したり、釣り糸をたらしている老いて髭のはえた柳をからかったりしています!」
水の精はささやく声で歌いながら、私に哀願するようにいった。彼女の指輪を私の指に受けて、オンディーヌの夫となって、湖の王としてともにその宮殿を訪れようと。
だが、私は、やがて死ぬ運命にある人間の女のほうが好きだと答えると、機嫌をそこねた恨みを胸に、幾しずくかの涙を流したかと思うと、とつじょ甲高い笑い声をあげ、青い窓ガラスに白々と流れる水滴となって消え去っていった。
「絞首台」
ああ!私の耳に聞こえるものは、鋭く音を立てる夜の北風か?それとも絞首台の上で吐息をつく首吊り人か?
あれは、憐れみ深くも絞首台の根元を靴のようにおおう、苔や花の咲かぬ木蔦の陰にひそんで歌うコオロギか?
あれは、もはや聞こえぬ耳のまわりで獲物を追いつめ、狩の角笛を吹く蝿の音か?
あれは、気まぐれに飛びながら、禿げた頭から血みどろの髪を引き抜くかぶと虫か?
それともあれは、縄の巻きついた首に襟飾りにしようと、半オーヌのモスリンを織る蜘蛛の奴か?
それは地平線の彼方、街の壁に鳴り響く鐘の音、また夕日が赤く染める首吊り人の残がい。
「スカルボ」
ああ!いくど私は奴の声を聞き、奴を見たことか、スカルボを!黄金の蜂をちりばめた紺青の旗の上に、月が銀の楯のように輝く真夜中に!
いくど私は壁がんの陰で奴が笑う声や、爪を私の寝台の絹のカーテンに軋ませる音を聞いたことか!
いくど私は奴が天井から下がり、魔女の紡錘竿から落ちた紡錘のように、片足で旋回し、部屋の中を転がるのを見たことか!
それで小人が目をまわしたかと思いきや、尖った帽子の先に金の鈴を鳴らし、まるでゴシック式カセドラルの鐘楼のように、奴は月と私のあいだにぐんぐんと大きくなっていった!
しかしまもなく奴の体はロウソクのロウのように青ざめて透きとおり、その顔は燃え残りの炎のように青白く…、そして突然消え失せた。